"南無阿弥陀仏‥" に関するエピソード

「おじいちゃん、おばあちゃんとの思い出」

57歳 男性のストーリー
私の母方の祖父は、信心深かった。顔も丸顔で何時もニコニコしていた記憶しかない。
 そんな祖父は、祖母が裁縫の縫子という仕事をしていたので、着物を他の縫子さんに届けたり、出来上がった着物を依頼主に届けたりという事をしていた。
 祖父夫婦がこの仕事を始めたのは大分と高齢になってからとのことで、祖父が着物を運ぶために自動車の免許証を取ったのも、五十才を超えてからとのことだった。
 高齢で免許を取得したせいか、運転は穏やかで、田舎だったこともあるが、一度も事故を起こしたこともなかったそうだ。
 小学生になってすぐの夏休みに、親と帰省した時に、祖父が着物を運ぶ車に乗せてもらうことになった。今までも、帰省の度に最寄り駅まで送り迎えはしてもらっていたので、親と一緒には乗ったことがあったのだが、その時は、祖父と私の二人っきりでのドライブだった。
 何時もは後ろの座席ばかりだったが、この時初めて助手席に乗せてもらって、私はとても嬉しかったのを、覚えている。
 祖父の家は、一般道までは人が通るには広いが車幅いっぱいいっぱいしかなく、昔の集落の道なので、曲がりくねっているし、角切などしていない直角に曲がる交差点などを通らなければ、出れないような所だった。
 それでも祖父は慣れているので、そろそろと通過して、一般道に出て、目的地に向けて走り出した。集落の道では、車に接近してくる家の壁にドキドキし、一般道では前面の景色に夢中になっていた。しばらくして、ふと、運転している祖父が何か言っているのに気が付いた。話しかけてくれているのに景色に夢中で気が付かなかったのかと思たが、なにかちょっと違う。言っている言葉が、幼い私に向けてではなく、独り言の様なのだ。エンジン音などで聞こえにくいが、よく耳を澄まして聞いてみると・・・
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と運転しながら祖父は言っていたのだ。
 信号で止まったら「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏‥」。走り出したら「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀」、荷物を降ろしたら「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」・・・。
 帰りは「自分はこのまま、あの世に連れていかれるんじゃないか」と何か怖くなってしまった。
 後で聞いたら、「案園運転、事故除けのおまじないや」とのことだったが、ちょっとトラウマになりかけた出来事だった。
人気のエピソード
あらすじ
「あなたの番です」あらすじ
いろんな瞬間
自分は特別だと思った瞬間
結婚っていいなと思った瞬間
男または女に生まれて良かったなと思う瞬間
独身っていいなと思った瞬間
この職業で良かったなと思う瞬間
こんなひといました
わたしの周りの結婚できなそうだなという人
あの人と縁を切ってよかった
今だから言えるごめんなさい
人が豹変した話
わたしの周りで大変身した人
わたしの周りの大恋愛
わたしの周りで一番勉強ができた人
わたしがつかれた「優しい嘘」のエピソード
これまでに出会った天才
わたしが出会った「さすがにこれは厳しい」という言い訳
わたしの周りで一番お金持ちの人
ノウハウ
○○の裏話
業界ならではの話
異性は知らないなと思う話
人間関係
家族に一番感謝したこと
女同士って面倒くさいと思った話
一番ひどい友達からの裏切り
女って本当に恐いと思った瞬間
学んだこと
「こんなお金の稼ぎ方があるんだな」と思った事
これまでの人生で悟ったこと
思い出
これまでに一番勇気を出した瞬間
人生最大の失恋話
人生で一番運が良かったなと思う出来事
忘れられない夏休み
今までで体験した一番怖い体験
奇跡だと思った話
とっておきのすべらない話
一番の苦労話
忘れられない先生の話
お金さえあればと感じた瞬間
死ぬかと思った話
これまでで一番笑った話
これまでで一番悲しかった時
人を見返してやった話
修学旅行の思い出
忘れられない夏の思い出
どうしても許せないこと
人生最大の修羅場
一番おいしかった食べ物
嘘みたいなほんとの話
これはひどいなと思った結婚式
学校や仕事をサボってやったこと
これまでで一番お金を無駄にした話
今までで一番感動した話
おじいちゃん、おばあちゃんとの思い出
人生で一番贅沢した話
これまでで一番驚いた話
私について
もっとも尊敬する人
そういえば昔夢見ていたこと
誰かに聞いてもらいたい愚痴
私の変えたい過去
仕事での大失敗
誰にも言っていない秘密
苦手だったのに得意になったエピソード
わたしの初恋と、その結末
人生が変わった出来事
わたしがやめられないもの
結婚・恋愛
夫婦関係を続けていくのが不安になった話
結婚を後悔した瞬間